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道成寺 [妖怪・妖しい世界]

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今回は少し前に描いた妖怪画。和歌山県の道成寺、「安珍と清姫(あんちん、きよひめ)の伝説」にまつわる蛇の化身清姫です。
能の演題、歌舞伎、浄瑠璃でも演ぜられ「超有名な」ものです。

私の妖怪画は主に江戸時代の絵師鳥山石燕師の画図の構図、キャラクターを基にしていますが、この絵の基となった石燕の今昔百鬼拾遺「道成寺鐘」の絵は現在演じられている能楽のストーリーの前提、前置きの「安珍と清姫の伝説」のクライマックス、道成寺の鐘の中に逃げ込んだイケメン僧安珍を清姫が鐘ごと焼き溶かす場面、一断片に過ぎません。能の演題では溶かされた鐘の供養・再興を清姫執念の亡霊が妨害しに鐘に閉じこもり、早変わり、蛇の正体を現すといった流れですが、興味のある方はぜひ 能 道成寺 などで御調べの上、能楽堂等で「Live」ご覧になられては。歌舞伎より敷居が高そうにみえますが、道成寺や土蜘蛛は演出が比較的派手で有名、とっつきやすいかもしれません。

2月のNHK スコラ 坂本龍一 音楽の学校 Season 4では「電子音楽」に続き、「日本の音楽」で能、狂言が紹介されていました。そこでは能は主に死者の世界を描く歌舞劇、狂言は生者の世界を描く科白(セリフ)劇と説明されていました。

私は死生観どうのというのをblog、絵の主題にする気ではありませんが、自分のやや想定外の結石、免疫抑制剤をのんでいるため、ほっといたら敗血症であっけなく死んだかもしれない感染症の悪化や、まる3年に近づいた3.11東日本大震災の時のことを想うと、自分としては植物や鳥、動物、自然、人を描くと同時に妖怪に関心が深く描いてきたのになにか妙な逃れ難いものを感じています。


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